おすすめ図書_コンビニ外国人_芹澤健介/おすすめする3つの理由とは

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毎日のように、日本国内で生活している外国人について、ニュースやドキュメント番組で報道されていますよね。

彼らの良い面や、ときには悪い面も報じられ、あなたは日本に住んでいる外国人に対してどのような感想をお持ちでしょうか?

このブログを読んでいるあなた自身が、外国人の場合もありますよね。

その場合、当然日本人からの印象は良くしたいものです。

このブログの記事を呼んでいる外国人の人からみれば、当然良い面をもっと取り上げてもらいたいのが本音。

そんな、日本で生活している外国人について、取材を通して、文庫本化したのが今日紹介する本「コンビニ外国人」芹澤健介著です。

もちろん、キンドルなどの電子書籍Versionもあります。

なんか、簡単に名づけた感のある題名ですが、読んでみると軽い感じの本ではなく、日本の抱える外国人問題について真剣にレポートしています。

今日は、そのような本である、新潮新書「コンビニ外国人」芹澤健介著について、感想を述べてみたいと思います。

と、いってもあまり深く内容に立ち入り話し出すと、ネタバレするので、程々にします。

まずは、感想その1から。

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1. 外国人の光と影をあつかっているところが実にリアル

この本、徹底した取材によるノンフィクション・ドキュメンタリーであり、外国人のよい面(光)同時に悪い面(闇)も報じているところが、実にリアルです。

入管業務を行っている行政書士の立場から見ても、「こういう困った人、よくいるよね。」とか、「外国人といえば皆、お金に困っているような人ばかりと思っているとそんなことはない」「東南アジアからのものすごい学歴をもった留学生も多い」など、日頃接している外国人と、まさに近い感覚で、外国人を取り上げているところがよいのです。

たとえば、日本語学校入学時からコンビニのアルバイトを行いながらも、東大の大学院に通う外国人の姿が描かれていますが、このような人は、意外に普通にいます

東大っていうと、日本人でも入学が非常に難しいですが、兄弟3人ともに東大の学生か大学院生ということも、珍しくありません。

反面、日本語学校を半年で退学処分にあって、その後音信不通になり、「何でも良いので仕事を紹介してほしい」と懇願してくる外国人も多いのが現実です。

この本は、そのような両極端なのですが、実際の現場の姿を紹介しているところがすごいと思うのです。

2. 日本人側の状況もまたリアル

この本の感想その2は、日本側の状況もリアルであること。

たとえば、最近のコンビニは、とにかく働き手が少なく、日本人従業員が確保できないばかりではなく、外国人も雇用できないのが現状です。

よくコンビニオーナー様から「現在働いている留学生を正社員としてこのまま、雇いたいのだが…。」なんて電話相談をよく聴きます。

そのような日本側の人手不足の状況や、そのような状況の中で、『辞めないでほしい』と給料に月1~2万円多く渡し、長期に働くことを懇願するオーナーの姿などが描写されています。

3. 外国人との共生をめざす地方公共団体の姿が

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感想その3として、最も外国人の住む都市である「新宿」や、日本人の過疎で悩む地域(広島県安芸高田市、北海道東川町)の姿が取り上げられています。

特に、北海道東川町日本初の公立日本語学校を開設し、特に台湾人の中で有名になるほどの「共生対策」をとっていることが印象的でした。

最後の最後には、神奈川県大和市のことも…。

4. このような日本の現状と外国人の姿を見て最近思うこととは

総じて、このような外国人の話を聞くと、良い外国人には「がんばってほしい」と思います。

また、そのためにも応援したい。

しかし、どうしても手放しで喜べない理由は、外国人の日本での活躍に対して、人口減少による日本の縮み方がものすごいということです。

予想以上に、大きく速い勢いで、縮小しているという現実が、明るい未来を想像させてくれないのです。

30年後、当然日本人も平均年齢のさらなる上昇や、労働人口の減少が顕著になってきます。

当然、外国人も年齢には勝てないのが事実で、日本人同様に年をとっていくのです。

私には、日本という沈没船に、外国人が勢いつけて乗ってきたのはいいものの、そのうちに、日本人の老齢化に巻き込まれて沈没していく様子が懸念として思い浮かんでしまうのです。

5. まとめ

新潮新書「コンビニ外国人」芹澤健介著は、現在の外国人問題や人口減少問題、労働人口減少問題など、さまざまな問題を、外国人という面から捉えた良書である。