ファッションやアニメ、日本食の分野で期待されている外国人クールジャパン人材とは

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最近はテレビのニュースをみると、「森友問題」「加計学園」など、そんな話ばかりが報じられています。

一方、同じ国家戦略会議の中で、「クールジャパン」についてアツい議論がされているのですが、ご存知でしょうか。

2017年6月22日付日本経済新聞社Web版記事「永住権 最短1年在留で アニメなどで活躍する外国人」などの報道があります。

この記事、幾つかの話が混ざっており、少々わかりにくいので、本ブログでは在留資格の面から論じていきます。

本ブログでも、アニメやファッションを取り上げて、「アニメ・服飾、外国人に検定試験-在留資格緩和へ」という記事を以前とりあげました。

その続編です。

クールジャパンとは、産業構造の転換生産年齢人口の減少等により、これからも日本の経済成長を支えていくために、クールジャパン産業コンテンツファッションデザイン観光等)を定め、そこで必要な人材を明確にし、クールジャパン人材を育成していこうと言うものです。

基本的には日本人の若者が対象の中心なのですが、その中に、当然に外国人も取り上げられています。

では、どのような人材を政府はクールジャパン人材として考えているのでしょうか。

1.対象分野・人材

アニメのクリエーター、デザイン・ファッション分野従事者、和食料理人

2.現在の入国管理局の対応

2-1.アニメ・コンテンツ分野

今までは、明確にアニメやデザイン・ファッション分野に従事する人のための在留資格はありませんでした。

平成28年からは、日本の大学又は専門学校でアニメに関する科目を履修して卒業し、これらの知識を用いて日本の企業に就職を希望する場合には、在留資格技術・人文知識・国際業務」を与えるかどうかを審査することになります。

注)専門学校卒業した人は「専門士」又は「高度専門士」の称号が必要です。

この審査には、単なる経験からの技術や知識では足りず一定水準以上専門的な技術又は知識を必要とする活動であり、学問的・体系的な技術・知識を必要とすることが求められます。

つまり、自ら行うアニメの創作活動でなければならず、単なるアニメのアシスタントとして背景画ばかりを描くような非創造的な業務はダメですよということです。

ただし、主業務の中で、非創造的な業務でも一時的な研修は許されるとしています。

2-2.デザイン・ファッション分野

この分野は、2-1.アニメ・コンテンツ分野と同様に在留資格技術・人文知識・国際業務」が該当するかどうかを審査することになっています。

同じように専門学校を卒業した人は「専門士」又は「高度専門士」の称号が必要です。

つまり、大学卒専門士又は高度専門士でなければならず、かつ、主業務は創造活動であることが要求されます。

2-3.和食分野

2014年に農林水産省が実施する「日本料理海外普及人材育成事業」がスタートしました。

このことにより、調理師専門学校留学生について、在留資格「特定活動」による就労が認められます。

出入国管理行政上の特例措置を講じるもので、これにより調理師専門学校に通う外国人留学生は特例で2年間の在留期間延長が認められることになり、卒業後すぐに「日本料理店で修行することが可能になっています。

また、クールジャパン人材育成検討会では、在留資格「特定活動」の在留期間を、現行の「2年以内」から「5年以内」に延長するように検討中とのことです。

3.今後の入国管理局の対応

国家戦略会議の議事録を読んでいくと現在の検討項目やその内容がわかってきます。

政府は、アニメのクリエーターやデザイン・ファッション分野の人材、日本料理などに従事しようとしている外国人を、高度人材ポイント制を活用した在留資格「高度専門職」の中に取り込んでいこうという思惑(おもわく)が見えてきます。

高度人材ポイント制では、年収、学歴、職歴をポイント化し、70点、80点などのポイントに応じて、在留資格「高度専門職」を与え、いろいろな特例措置、特に80点以上を有する高度人材には、永住許可申請を1年で可能にすることを盛り込む予定のようです。

これらは、18年度中の施行を予定しています。

実際に施行されれば、クールジャパン人材が来日し、アニメやファッション、和食の分野での大いなる活躍が期待されます。

4.まとめ

  • クールジャパン人材であるアニメ・コンテンツ分野「クリエーター」や「デザイン・ファッション分野の人材」は、一定の要件のもと、在留資格「技術・人文知識・国際業務」が認められている。
  • 和食の料理人に関しては、在留資格「特定活動」が認められている。
  • 今後、「国家戦略特区」のなかで、これらのクールジャパン人材は、在留資格「高度専門職」として認められ、永住許可申請が1-3年で可能になったり、いろいろな特別措置が施されることになると思われる。