許可されやすいクールジャパン(アニメ・ファッション・和食)関連ビザの要件とは

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日本といえば、外国人Youから言えば、「アニメ」であり、そのユニークな「デザイン・ファッション」、「和食」などの文化でしょうか。

「和食」はともかく、アニメやファッションは、ここ20-30年前から世の中に出だして、あっという間に世界規模の文化を作り上げてきています。

このような発展目覚ましい、クールジャパン領域ですが、もちろん外国人にも注目され、在日のためのクールジャパンビザについても、政府では検討されてきています。

国家戦略会議の中で「Cool JAPAN」と称し、これらの分野で優秀な外国人を育成し、外国での地位や認識をもっと上げようという活動があります。

前回のブログでは、これらの分野と現在取得できる在留資格(ビザ)について話しました。

今回は、クールジャパンに関する在留資格の許可・不許可の事例を読み解き、「なにが許可されるポイントなのかをみてみよう」とおもいます。

1. 在留資格該当性(ざいりゅうがいとうせい)

在留資格該当性とは、在日を計画している外国人の学歴や職歴が、そのビザの要求しているものと一致しているかどうかということです。

簡単に言うと、例えば「ファッション」に関係のない学歴や職歴の人には、「ファッション」の在留資格である「技術・人文知識・国際業務」は与えられないということです。

クールジャパン関連在留資格への該当性次の点を審査されます。

  1. 日本の大学卒業、又は、専門学校で関連科目を履修して卒業し、専門学校の場合には「専門士」又は「高度専門士」の称号を付与されること。
  2. 学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術又は知識必要とする活動であって、単に経験を積んだことにより有している技術・知識では足りず学問的・体系的な技術・知識要するものであること。

ただし、例外として、上記の活動に該当しない業務に一時的に従事する場合であっても、それが企業における研修の一環であって、在留期間の大半を占めるようなものではないような場合は、在留資格の変更が許可されるケースがあります。

最初に不許可事例(NGケース)から見ていきましょう。

2. 不許可事例1<アニメーション分野>

日本の専門学校においてマンガ・アニメーション科卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、アニメ制作会社において、主体的な創作活動を伴わない背景画の色付け作業等の補助業務にのみ従事するもの。

専門学校を卒業し、専門士を称するようになりましたが、主業務の内容が学問的・体系的な技術・知識要するものではなかったと判断された不許可事例です。

3. 不許可事例2<ファッション・デザイン分野>

日本の専門学校においてデザイン科卒業し,専門士の称号を付与された外国人が、服飾業を営む会社において、主体的な創作活動を伴わない裁断・縫製等の制作過程従事するもの。

専門学校を卒業し、専門士を称するようになりましたが、主業務の内容がデザインではなく単なる裁断・縫製等の制作過程(製造)従事するものと判断された不許可事例です。

4. 不許可事例3<美容分野>

日本の専門学校において美容学科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が,化粧品会社に雇用され、同社の海外進出準備のための企画・マネジメント業務を行うため1年間の座学及び実地研修を行うとして申請があったが、実際には、同社で同じ業務に就く日本人は4か月で実地研修が終わるのに対し、当該外国人については店舗を替えながら実地研修をするという名目で1年間に渡って販売・接客業務をさせる計画であったことが、審査の過程で明らかになったもの。

→この事例は、主業務ではない実地研修日本人の従業員に対して明らかに長かったことが、不許可理由になった例です。

5. 不許可事例4<和食分野>

日本の専門学校において経営学に係る学科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、飲食店チェーンにおいて3年間の滞在予定で海外展開業務を行うとして申請があったが、実際には入社後2年間実地研修の名目で店舗での調理・接客業務に従事させる計画であったことが審査の過程で明らかになったもの。

→この事例は、実際の実地研修の内容が申請した実地研修とと審査の過程で明らかになった不許可事例です。

それでは、許可事例(OKケース)を比較対象として見てみましょう。

6. 許可事例1<アニメーション分野>

日本の専門学校においてマンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、アニメ制作会社において、絵コンテ等の構成原画の作成といった主体的な創作活動従事するもの。

→業務内容が単純作業ではなく主体的な創作活動と認められたので、許可された事例です。

7. 許可事例2<ファッション・デザイン分野>

日本の専門学校においてデザイン科卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、服飾業を営む会社の海外広報業務を行う人材として採用された国内の複数の実店舗で3か月間販売・接客に係る実地研修を行い、その後本社で海外広報業務従事するもの。

→実地研修は行われたものの、その後計画通り本社での主業務である海外広報業務に従事した許可事例です。

8. 許可事例3<美容分野>

日本の専門学校において美容に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、ヘアーウィッグやヘアーエクステンション等の商品開発及び営業販売の業務に従事するもの。

→美容に関する専門過程を卒業後、主業務として商品開発及び営業販売の業務に従事した許可事例です。

9. 許可事例4<和食分野>

日本の専門学校において調理師科卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、農林水産省が実施する「日本料理海外普及人材育成事業」の対象となって、2年間調理に関する技能を要する日本料理の調理に係る業務従事するもの。

→典型的な和食分野の許可事例です。日本料理海外普及人材育成事業に参加し、その後、和食店などに2年間就業できることになります。2年後は母国に帰国して、和食を母国で展開することになります。

10. まとめ

クールジャパン人材の許可事例・不許可事例を読み解くと、次にあげられる該当性が厳密に審査されていることがわかる。

  1. 日本の大学を卒業、又は、専門学校で関連科目を履修して卒業し、専門学校の場合には「専門士」又は「高度専門士」の称号を付与されること。
  2. 学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術又は知識を必要とする活動であって、単に経験を積んだことにより有している技術・知識では足りず、学問的・体系的な技術・知識を要するものであること

ただし、例外として、上記の活動に該当しない業務に一時的に従事する場合であっても、それが企業における研修の一環であって、在留期間の大半を占めるようなものではないような場合は、在留資格の変更が許可されるケースがありますとあります。