在留資格「特定活動」とは/指定書での活動が許される

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在留資格「特定活動」って知っていますか?

ニュースをみているとたまにお目にかかりますが、よく聞く名称ではありません。

行政書士である私は年に数回、検討することがあります。

先日も、ある外国人のおばあさん(永住者:現在75歳)ですが、ガンになり大手術の末、どうにかすべて切除できたようで、5年後の現在も再発なし。

しかし、75歳の高齢や手術の後遺症もあり、杖をついての生活や通院がかなり辛くなっています。

一方、母国には、娘さん(50歳)がいて、ここ数年間は、家族訪問目的の「短期滞在」ビザで、半年ほど来日し生活の補助をしています。

当事務所への相談目的は、半年ごとの申請や来日は面倒くさいので、母親が死ぬまでは、日本にいて看病したいというものでした。

つまり、中長期の在留資格を取りたいとのことです。

母親の死亡後は、日本語が話せないことと、日本には母親以外の親戚などがいないので、日本に滞在する理由がなくなり、帰国は保証できるというものでした。

このような場合、明確に定められた在留資格がないのが実情です。

そんな時にあなただったらどうしますか?

だまって泣き寝入りですか?

半年ごとの来日を続けますか?

実は、どのタイプにも当てはまらないこのような時のために、在留資格「特定活動」があるのです。

では、その「特定活動」とは、どんなものなのか、みてみましょう。

1. 特定活動とは=指定書に書かれた活動

法務省による特定活動の定義は次のようなものです。

入管法別表第一の一の表から四の表までに掲げるいずれの在留資格に係る活動にも該当しない活動を行う外国人について,入国・在留を認める場合に,法務大臣が個々に活動を指定するものである。

つまり、他の在留資格には当たらない活動を行うための在留資格ということです。

その内容は、入国管理局が個別に指定することになります。

日本での許可された活動内容がかかれたものが「指定書」です。

2. 特定活動には2種類ある

特定活動には、法務大臣があらかじめ告示で定める活動「特定活動告示に規定する活動」と告示で定められていない活動「告示外特定活動」の2種類あるのです。

入管法別表第一の五の表の下欄に掲載されている活動告示された活動といい、掲載されていない活動告示外活動と言います。

具体的な告示活動については、以下の記事を参照して下さい。

2-1. 告示活動と告示外活動の違い

しかし、実際には「特定活動告示に規定する活動(以下、告示活動)」と「告示外特定活動(以下、告示外活動)」では大きく違うことがあります。

告示活動」である場合、ある意味その活動内容は入国管理局に認められているので、在留資格「特定活動」の申請人は、在留資格認定証明書交付申請を行って、ビザを取得し、来日できるのです。

一方、「告示外活動」とは、法務大臣が、人道上やその他の特別の事情がある時認める活動なのです。

また、「告示外活動」の場合には、その活動が認められていないという理由から、在留資格認定証明書交付申請ができません

つまり、申請人が外国にいる場合には、特定活動を来日の理由として認定申請することができないのです。

2-2. 告示外活動で来日するには

では、告示外活動の場合、どうすれば良いかと言うと、一旦、短期滞在ビザで来日し、その滞在期間中に、在留資格変更許可申請をすることになります。

3. 特定活動から一般的な在留資格になることもある

なんでも飲み込んでしまう在留資格「特定活動」ですが、その活動が一般的なものになってくると、一つの在留資格として、独立して作られることがあります。

代表的な例としては、「高度専門職」です。

以前は、「特定活動(高度人材外国人)」でした。

政府の「多くの優秀な外国人に来日してもらいたい」という思惑から、「特定活動」から独立した「高度専門職」になりました。

これからも、いろいろな特定活動が一つの在留資格として作られるでしょうね。

4. 日本にいる老親の介護をする外国人の娘はどうなるの

話は、最初に戻って、この記事のはじめで紹介した外国人の娘さんの場合はどうすれば良いのか。

結局は、入国管理局に相談しにいきました。

はじめは、特定活動の告示外を、あまり認めたがらなかった入国管理局も、話が進むに連れて、告示外を認めるようになってきました。

結論は出ませんでしたが、在留資格変更許可申請を提出してみてくださいということになったのです。

5. まとめ

  • 在留資格「特定活動」とは、他の在留資格には当たらない活動を行うための在留資格ということです。
  • 特定活動には、「特定活動告示に規定する活動」と「告示外特定活動」がある。
  • 「告示外特定活動」の場合、在留資格認定証明書交付申請ができない。
  • その場合、短期滞在で来日後、在留資格変更許可申請をすることで、特定活動を得られる。
  • 特定活動から一般的な在留資格になることもある。(高度専門職など)