二重国籍になるのはどんなときですか

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当ブログで、さまざまな国籍を取得するケースを話してきました。

最近話題の二重国籍問題ですが、あなたの知らないうちにこれらのケースに当てはまり、二重国籍者になっているかもしれません。

例えば、自分は日本人としての自覚があり、戸籍をもち、相手の国に訪問する予定などが無いという方は実質的には問題ないのです。

しかし、蓮舫議員のように日本の国会議員であり、野党第一党の党首となると話も変わって来ます。

実は、国籍の決定は、その国家の専権事項(せんけんじこう)とされています。

※専権事項とは、その物事を思いのままにできる権利のこと。

よって、その外国の法律により下記のケースが当てはまる場合と当てまはらない場合がありますので、各自、その国の大使館などに確認が必要です。

どのようなケースで二重国籍になるのかを確認してみましょう。

1. 日本人として、出生地主義の国で生まれた場合

このケースは、当ブログでも多くの例を紹介してきました。

例えば、日本人父または母の子供として、出生地主義の国(米国やカナダなど)で生まれた場合です。

出生地主義の国としては、米国やカナダの他にもアルゼンチン、ブラジル、アイルランド、グレナダ、ザンビア、タンザニア、パキスタン、バングラデシュ、フィジーなど世界の約20%以下の国があります。

2. 日本人の母と父系血統主義の国籍をもつ父から生まれた場合

父系血統主義とは、父系からの国籍の取得しか認めないという考えです。

例えば、日本人の母とイラン人(父系血統主義国)の父との間に生まれた場合です。

日本は父母両系血統主義なので、父または母のどちらかが日本人であれば、日本人とみなされます。

この場合、日本から見るとその子どもは日本人ですが、イランから見るとイラン人となります。

日本国籍とイラン国籍を同時にもつ2重国籍者になります。

日本も以前はこの父系血統主義でしたが、男女平等の考えから「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」に日本政府が署名したことにより、1985年に改正され、父系母系どちらの国籍でも選べるようになりました。

父系血統主義の国としては、アラブ首長国連邦、アルジェリア、イラク、イラン、インドネシア、エジプト、オマーン、クウェート、サウジアラビア、シリア、スーダン、スリランカ、セネガル、マダガスカル、モロッコ、レバノンなどがあります。

3. 日本人の父または母と父母両系血統主義の国籍をもつ母または父から生まれた場合

例えば、日本人父と韓国人母(またはこの逆ケース)の子供として生まれた場合です。

この場合も、日本と韓国の2重国籍者です。

父母両系血統主義の国としては、日本や韓国を始め、アイスランド、イスラエル、イタリア、エチオピア、エルサルバドル、オーストリア、オランダ、ガーナ、ギリシャ、スウェーデン、スペイン、スロバキア、タイ、中国、デンマーク、トルコ、ナイジェリア、ノルウェー、ハンガリー、フィリピン、フィンランド、チェコ、ブルガリア、ポーランド、ルーマニアなどがあります。

4. 外国人からの認知、養子縁組、婚姻などで外国籍を取得した日本人

さまざまな渉外身分関係手続き(外国人からの認知、養子縁組、婚姻など)を経て、外国籍を取得した場合です。

下記の4-1から4-3にそれぞれ簡単な例を載せておきます。

相手の国の法律などによって、婚姻などでその国の国籍が自動的に与えられる場合などがあります。

国際結婚時には、相手側の国の法律などを調べたり、大使館などに問い合わせるのが良いでしょう。

4―1. 日本人母から生まれた子供で外国人父から認知を受けた場合

母親が日本人の場合は、明らかですから認知も不要で日本人となります。

その子供が、外国人の父から認知を受けた場合には、父方の国籍も与えられる場合があり、二重国籍者になる可能性があります。

4―2. 日本人の子供が外国人との養子縁組を行った場合

元々日本人として生まれたのですが、いろいろな縁があって、外国人夫妻の養子になる場合などは、二重国籍になる場合があります。

4-3. 外国人との婚姻によって外国籍を取得した場合

外国によっては、その国の法律で婚姻によりその国の国籍が取得できる国が存在します。

その場合には、二重国籍になるのです。

ちなみに、日本人と結婚しても、それだけで日本国籍は取得できません。

↑これが、多くの誤解を生む原因となっているのです。

5. 国籍選択届(選択の宣言)により日本国籍取得後も外国籍を放棄していない場合

ブログ「国籍選択は何歳までにすればよいのですか」でも話しましたが、日本国籍を選び、外国籍を放棄する場合には、「国籍選択届」を市区町村役場に提出しなければならないとされています。

あまり感心できることではありませんが、外国籍を放棄する手続を行わず、外国籍を保有したままの人が多いことも述べました。

そのような人が二重国籍者になるのです。

6. まとめ

外国の法律などにより、自分が知らないうちに二重国籍者である場合がある。

  • 日本人として、出生地主義の国で生まれた場合
  • 日本人の母と父系血統主義の国籍をもつ父から生まれた場合
  • 日本人の父または母と父母両系血統主義の国籍をもつ母または父から生まれた場合
  • 外国人からの認知、養子縁組、婚姻などで外国籍を取得した日本人
  • 国籍選択届(選択の宣言)により日本国籍取得後も外国籍を放棄していない場合