在留資格「外交」「公用」をもつ外国人は永住権を取れるのか

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

私のような入管業務専門の行政書士でも、ほとんどお目にかからない在留資格「外交」や「公用」ですが、米軍の座間基地が近いせいか、ときどき相談の電話があります。

それも、すごく流暢な日本語で。

日本語の様子から言って、たぶん相当長い間、日本に住んでいらっしゃるのだと思います。

先日も電話相談を受けました。

その内容は、「そろそろ母国のための仕事も終わりそうです。長年、日本に住んでおり帰国する気がありません。」

「いまさら、日本でワーキングビザをとるわけにもいかないのですが、永住権取れませんか?」というものでした。

在留資格「外交」「公用」から、永住許可取得できるのでしょうか?

今日は、そんな稀にある質問に答えます。

1. 永住許可取得できます

結論から言うと、永住許可申請できますし、要件を満たせば永住権がもらえます

ただし、「外交」「公用」を持っていたからといって、優遇されることはないようです。

2. 仕事が終われば帰国が前提

基本的に、「外交」「公用」ビザは、母国の仕事で来日しており、その国のために仕事を行い、仕事が終われば帰国することが前提となっています。

3. 永住許可申請ができるが4つの条件がある

一方、入管法の永住許可に関する条文(入管法第22条)や、法務省が明らかにしている永住許可のガイドラインにも、永住許可が行えないとか、永住許可申請禁止などとは書かれていません。

よって、永住許可申請できますが、以下のような条件を満たす必要があります。

  • 申請人本人が今後とも日本に在留する希望を持っていること
  • 母国の公務が終了し帰国できる状態にあること
  • 永住許可を不許可とするような理由がないこと
  • 一般の外国人と同じように永住許可申請の要件を満たすこと

一般外国人の永住許可申請の要件については、ここでは説明しませんが、下記の記事を参考にしてください。

これらがすべて満たされている場合には、永住許可申請を行うことができ、さらに、問題などなければ永住権を取得できます

4. この永住許可申請は申請取次対象となる

我々、入管業務を専門とする行政書士ですが、この記事の冒頭で、在留資格「外交」「公用」を、ほとんどみたことがないと言いました。

事実、私は「外交」「公用」の在留カードをみたことありません。

しかし、この永住許可申請は、入管業務を専門とする行政書士が取次することができるのです。

外国からこっち側(日本側)に来たという感じですかね。

5. 例外もあります/台湾とパレスチナ

先日開かれた入管業務行政書士のある研修会で聞いたのですが、台北駐日経済文化代表処または駐日パレスチナ総代表部に勤務している人たちは、上記のように永住許可申請することはできないとのことです。

理由は、日本での仕事が終了したときには、出国することが日本政府との了解事項とされているようです。

政治的な判断から来ているのだと思います。

6. まとめ

  • 在留資格「外交」「公用」をもつ外国人も次の条件を満たせば、永住許可申請できます。
  • 申請人本人が今後とも日本に在留する希望を持っていること
  • 母国の公務が終了し帰国できる状態にあること
  • 永住許可を不許可とするような理由がないこと
  • 一般の外国人と同じように永住許可申請の要件を満たすこと