外国人の起業:定款の絶対的記載事項である「本店の所在地」について

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会社を作る上で、重要なこととして、どこに会社を置くかということがあります。

1980~1990年台のバブルの時には、丸の内などに本店を構える会社が多かったと思います。

それに対して、ITバブル期は、やはり六本木ヒルズに象徴するように、六本木あたりが多かったですよね。

最近は、意外と地方都市、言っては何ですが、かなり田舎の方でIT起業して、起業時の大変な時に、法人税がほとんど無料で、かつ補助金まででるような地方都市が選ばれています。

それでは、今日の本題に入ります。

会社設立するために、必要な定款ですが、その絶対的記載事項の3つ目は「本店の所在地」について。

1. 本店の所在地は、詳細な住所でも良いが、市区町村レベルでの指定でも良い

この所在地ですが、ご丁寧に例えば「東京都新宿区新宿1丁目1番1号」と書いても良いですが、そのうちに事業拡大でオフィスが手狭になると、オフィスの引っ越しが計画されることになり、同時に定款の変更という厄介な話も浮上してしまいます。

そこで、本店の所在地については、「当会社の本店は○✕市におく」と定めれば足りるとされています。

1-1. 制限もあり

しかし、事業所は日本内に存在していること。

事業が開始されていない場合には、使用する施設が日本に確保されている必要があります。

誰もいないダミー会社や幽霊会社ではいけません。

1-2. 基本的に事業所は居住用との併用は認められない

小さな会社に於いては、住居として使用している施設を事業所と定めて事業を行う場合があり、「事業所の確保」の認定として基準があいまいとの指摘がありました。

そこで、法務省によりガイドラインが定められ、在留資格の取得を視野に入れると、本店の所在地は実質面を考慮しなければならないとされています。

このガイドラインをみると、事業所は賃貸物件であっても構わないが、居住用は認められないとされています。

1-2-1. 例外もあるが制限内できちんと住居用と分ける必要がある

自宅兼事業所は事業所として表札を掲示できるかどうか、居住スペースと事務所の区分けがしっかりなされているかによるとされています。

経済活動が一区画を占めて行われていることや財またはサービスの生産又は提供が人及び設備を有して、継続的に行われていることとされています。

つまり、居住用の動線と、事業用の動線が交わってはいけないことがポイントとされています。

2. マンスリーマンションや移動式店舗の場合

在留資格「経営・管理」に係る活動は、事業が継続的に運営されることが求められることから、3ヶ月以内の短期賃貸スペースの利用や屋台などを利用したりすることは、認められないとしています。

3. 賃貸物件を事務所とすることの注意点

一般的に賃貸物件を事務所に利用することになるでしょう。

その場合、賃貸借契約において使用目的が事業用、店舗、事務所用事業目的であることを明らかにする必要があります。

契約当初は、個人名での契約でも、法人化により契約名義を法人名に変更し、法人等が使用することを明確にする必要があります。

住居として賃貸している物件を一部を事業に利用していても、住居目的以外での使用を貸主が認めていることや、借り主も事業所としての利用を認めていること。

その物件に係る公共料金等の共用費用の支払いに関する取り決めが明確になっていることや看板などの社会的標識を掲げていることを必要としています。

 

4. まとめ

  • 絶対的記載事項の3つ目は「本店の所在地」は、市区町村レベルでの指定でも良い。
  • 基本的に事業所は居住用との併用は認められない。
  • 居住用の動線と、事業用の動線が交わってはいけない。
  • マンスリーマンションや移動式店舗は認められない。

賃貸物件を事務所とすることの注意点としては、

  1. 賃貸借契約において使用目的が事業用、店舗、事務所用事業目的であることを明らかにする必要があります。
  2. 個人名での契約でも、法人化により契約名義を法人名に変更し、法人等が使用することを明確にする必要があります。
  3. 住居目的以外での使用を貸主が認めていること。