外国人の起業:事業年度(決算期)を決めることと株主の権利について

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個人事業主は、確定申告との関係もあり、毎年1月1日に事業年度を開始し、12月31日に終了します。

次の1月1日から次の事業年度に入ることになります。

1. 会社の事業年度は好きに決められる

個人事業主に対して、会社は好きな時に事業年度を開始することができます。

しかし、現実には4月1日に事業年度を開始する会社が多いのも事実です。

理由としては、お役所が4月始まりであることにならっているからでしょうか。

それに対して、有名な大企業で、4月以外の会社もあります。

例えば、ユニクロを運営するファーストリテイリングは、9月1日から翌年8月31日を1事業年度としています。

2. 事業年度は1年を超えることができない

つまり、2000年1月1日から始まり、翌2001年3月31日までの15ヶ月を事業年度とはできないのです。

3. 1年未満に分けることは可能

このように会社の事業年度は1年を超えることはできませんが、逆に1年を2事業年度以上に分けることはできます。

例えば、毎年12月31日を年度末とした会社が、毎年3月31日を年度末と変えたい場合、次にように1年に満たない事業年度2つに分けることはできます。

  1. 平成11年1月1日~平成○1年3月31日(3ヶ月間)
  2. 平成11年4月1日~平成○1年12月31日(9ヶ月間)

4. 決算期とは事業年度の末日を意味する

決算期を自由に決めることができます。

いわゆる年度の締め日のことです。

定款に記載しなければならないことではありませんが、通常は定款に記載があります。

株式会社は、各事業年度に係る決算書類及び事業報告並びに附属明細書を作成し、監査役や会計監査人の監査、取締役会の承認を受けて定時株主総会の承認を受けなければなりません。

また、定時株主総会は、毎事業年度の終了後、一定の時期に招集しなければなりません。

さらに剰余金の配当は何回でもできますが、金銭以外の現物配当については株主総会で決めることになっています。

5. 決算期は利益配当の基準日

各株主の配当分配請求権が発生するのは決算期現在の株主ですが、株主総会開催時の株主とは異なることがあります。

例えば、配当請求権が生じる株主は「毎年3月31日現在(基準日)の株主」と定義し、株主総会を6月30日に行う時に、4月15日に株を他人に譲渡してしまうと、上記のようなことが生じます。

通常は上記のように一定の日(基準日)を定めて、基準日において株主名簿に記載されている株主は、配当請求権を行使することができると定めています。

6. 株主の権利

株主は、株主総会又は取締役会において、余剰金配当の議案が決議されると株主の配当分配請求権が生じます。

また、取締役会において中間配当が決議されると中間配当分配請求権が生じます。

株主は、余剰金の配当を受ける権利、残余財産の分配を受ける権利及び株主総会における議決権などを有し、この内、

  • 余剰金の配当を受ける権利
  • 残余財産の分配を受ける権利

を全部与えない旨の定款の定めは無効になります。

どちらかは有しているということになります。

株主は、資本を取締役に出資しているわけなので、これらのお金に関する権利については強い権限を有しています。

 

7. まとめ

事業年度(決算期)を決めることとは、

  • 会社の事業年度は好きに決められる。
  • 事業年度は1年を超えることができないが、1年未満に分けることは可能。
  • 決算期とは事業年度の末日を意味する。
  • 決算期は利益配当の基準日でもある。

株主の権利とは、

  • 余剰金の配当を受ける権利
  • 残余財産の分配を受ける権利

を全部与えない旨の定款の定めは無効になります。

どちらかは有しているということになります。