入国在留管理庁発足/新在留資格「特定技能」/外国人留学生の就職支援など2019年4月何が変わるのか

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法務省の発表によると、2017年末の在留外国人数は256万1848人。

在留外国人なので、この数に旅行者や短期滞在(親族訪問など)は含まれていません。

そんなにいるのですね。「外国人」

このブログ記事を見ているあなたの周辺はどうですか?

あなたは、日本語堪能な外国人なので、まわりにも優秀な外国人が多いのでは。

私個人的には、周りに外国人はいませんが、お客様として、そしてよくお客様と面談する新宿には、多くの外国人がいます。

旅行者の話ではなく、ちゃんと生活していらっしゃる外国人の方々が相当数にのぼっています。

一方、テレビやインターネットのニュースでは、毎日のように「在留資格」や「外国人」に関する番組やニュースが報じられていますよね。

実は、私、番組が多すぎてよくわからないのです。(笑)

そこで、私のような在留資格について混乱している外国人や関係者のために、最近の政府や法務省、入国管理局の動きについて、そして、2019年4月から入管や在留資格がどうなるかをまとめてみました。

参考になると思うので、一つひとつ丁寧にみていきましょう。

1. 入国管理局が「入国在留管理庁」(仮称)に変わる

いままでは、法務省入国管理局であったものが、法務省から独立した組織として発足します。

その名も、まだ仮称ですが「入国在留管理庁(にゅうごくざいりゅうかんりちょう)」

その役割は、いままでの入国管理業務に加えて、外国人労働者の在留管理や生活支援をおこないます。

注目すべき点は、外国人労働者の生活支援をおこなうという部分です。

いままでは、成田空港や各港での在留資格のチェックなどが主な仕事でした。

そのために、不法滞在の摘発などは後手に回っていたのが現状です。

また、外国人の日本での生活支援日本語教育などについては、文部科学省などにまかせきりでした。

新しい「入国在留管理庁」は、2019年4月以降、外国人の受け入れ環境の整備について、関係省庁や、自治体との調整機能もおこなうことになります。

1-1. 入国在留管理庁のために588億円の予算計上

2018年8月30日には、法務省が「入国在留管理庁」の新設に伴い、増員する人件費システム改修費など出入国管理の関連費用588億円を計上したことが、一斉に報じられました。

1-2. 入国在留管理庁は2つの部署で構成され人員も増員される

入国在留管理庁は「出入国管理部」と「在留管理支援部」の2つの部署で構成されます。

出入国管理部」は前述したように、成田空港や各港での在留資格のチェックなどを行う部署になります。

在留管理支援部」は、日本国内に在留する外国人の在留資格(ビザ)の管理(更新、変更など)を中心に、外国人に生活指導や日本語習得支援などを行うようになるのです。

そのための職員は、約320人増員され5000人超の組織に衣替えされます。

2019年4月に創設するために、急ピッチでの法案作成、そして秋の臨時国会に関連法案を提出2019年4月施行を予定しています。

この半年の間に、相当のヒト・モノ・カネが動きそうですね。

入国管理局、本気出してきた!ということでしょう。

2. 在留資格「特定技能」が新設される

在留資格に関しては、技能が一定レベル以上と判断した外国人を「特定技能(1号)」、熟練レベルに達している場合は「特定技能(2号)」が、新設されます。

そのために、安倍総理大臣を中心とする日本政府は、「骨太の方針2018」に、これら在留資格「特定技能(1号、2号)」の新設を打ち出しました。

新設される業種は、日本の産業の中でも、特に人手不足が顕著な「農業」「建設」「介護」「宿泊」「造船」など5業種

と、されていたのですが、最近は、自民党総裁選も近づき、なにやら様々な圧力団体が、自民党や公明党の各与党に迫るように陳情などが行われ、状況が変わりつつあります。

その他にも「製造業」「水産業」「小売り」なども、すべりこみ追加される可能性も出てきました。

今まで、留学生が「小売り」の代表であるコンビニエンスストアーで、アルバイトしていました。

これからは、在留資格「特定技能」をもつ外国人に入れ替わるかもしれません。

「製造業」や「小売り」って、どれだけ広い分野をカバーしていることやら。

ほとんどの第2次産業や第3次産業での、外国人雇用が実現するのではと、想像してしまうのです。

2-1. 在留資格「特定技能」は誰でも取れるわけではない

「農業」「建設」「介護」「宿泊」「造船」分野に外国人が雇用されるには、在留資格「特定技能」が必要です。

しかし、どんな外国人でも取れるわけではありません

人手不足解消のための「特定技能」取得には、「特定技能評価試験」(仮称)というテストに合格しなければなりません

「学歴も技能もないような外国人に在留資格はありません」という姿勢は、一応保たれています。

しかし、「農業」「建設」「介護」「宿泊」「造船」「製造業」「水産業」「小売り」分野は、あまりに広く、分野を特定することに、どのような意味があるのか疑問です。

在留資格「特定技能」についての詳細は次のブログ記事を参考にしてください。

意外に取得は面倒です。

3. 留学生の就職支援もある

政府の新しい方針では、日本での外国人留学生の就職活動支援も行われそうです。

具体的には、外国人留学生の受け入れ増加や、留学生の日本の中堅・中小企業への就職促進などを行うようです。

それらのために、政府は「高度外国人材の受入れ拡大に向けた入国・在留管理制度等の改善」も掲げています。

高度人材の永住許可が最短1年になるという、入管法の改正からまだ、1年半ほどしか経っていませんが、また何か、高度人材にとって有利な方向に制度が変わりそうです。

3-1. 日本の学校卒業後は在留資格「特定活動」が与えられることが検討されている

大学・大学院を卒業・修了した留学生のうち国内で就職するのは、たった3割程度にとどまっている現状があります。

日本政府は、その就職率の低さに歯止めをかけるために、在留資格「特定活動」を与えることが検討されているようです。

最長は5年。

この在留資格が、留学生であれば誰でも、得られるかと言うと、そうではなく、

  • 4年制の大学の卒業者
  • クールジャパン分野(アニメや漫画、日本料理、ゲームなど)の専門学校卒業生

などになりそうです。(現在、未定です)

4. まとめ

2019年4月に向けて、外国人の在留管理に関する法律改正や組織改編が行われます。

  • 入国管理局が、「入国在留管理庁」に格上げされ、入国管理業務に加えて、外国人労働者の在留管理や生活支援をおこなう。
  • 在留資格「特定技能」が新設される。分野は、「農業」「建設」「介護」「宿泊」「造船」です。「製造業」「水産業」「小売り」はどうなることやら。可能性はあります。
  • 4年制の大学の卒業者やクールジャパン分野(アニメや漫画、日本料理、ゲームなど)の専門学校卒業生を対象に、在留資格「特定活動」(最長5年)が与えられるよう検討中です。