介護現場にも外国人を 技能実習生として受け入れることとは/介護は技能実習制度になじむのか

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2016年11月に、技能実習制度の改正案成立しました。

改正案の中で、「介護」のお仕事が、技能実習制度に追加されたのです。

今日は、その技能実習制度としての介護についてのはなしです。

1. 介護+技能実習)介護現場にも外国人を 技能実習生として受け入れる

1-1. 技能実習とは何か

「技能実習制度」ですが、まずは、基礎知識として、在留資格「技能実習」を御覧ください。

簡単に言うと、日本は移民を認めておらず、表向きは単純労働について、外国人労働者を受入れない政策をとっています。

また、専門的・技術的な知識と経験を有しない外国人労働者受入れないという基本方針となっています。

とはいえ、どうしても単純作業は存在します。

それらを日本人がやってしまうと、当然高賃金を払わなくてはならなくなります。

必然的に、同じものでも中国や東南アジアの国々で作られたものとの価格競争になった場合、負けてしまいます。

そこで、編み出されたのが、秘技技能実習制度」というわけです。

2. 技能実習制度の建前は開発途上国等へ技能等の移転を目的としている

研修・技能実習制度は、開発途上国等の青年を、一定期間日本の機関に受入、日本の技能・技術・知識を修得させることにより、開発途上国等へ技能等の移転を目的として創設されました。

3. しかし、実体は外国人の酷使の現場

とはいえ、いままで実習先での取扱があまりにもひどく、NHK(2016年10月11日(火)放送クローズアップ現代+「シリーズ あなたの働き方が変わる!? コンビニで急増!?留学生バイト ~外国人労働者100万人時代へ~」)でもその実態の一部が報道されるなど、社会問題化していました

実習先を脱走して、インターネットを通してブローカーが、実習生に新たに違う職を斡旋するという実態も報道されていました。

4. 今回の改正でどこまで改善されるかが焦点に

当然、今回の法令改正で、実習先を監視する認可法人「外国人技能実習機構」も作られますし、実習生が実習先をある程度自由に移転できる仕組みも盛り込まれるようです。

5. 介護も技能実習制度の餌食になるのか

本題からずれてしまいましたが、「介護」もこの技能実習制度に組み込まれるということになりました。

技能実習をめぐっては、違法な長時間労働や最低賃金を守らないなど雇用主側の問題が後を絶たないのですが、「介護」分野でのこの技能実習制度導入は少し待ってからの導入がよかったと思います。

6. 2018年12月1日現在、在留資格「技能実習・介護」での来日実習生は247人

2018年10月末までに986人の申請があり、認定された472人のうち247人が来日したのです。

たったの247人です。残りの200人あまりも手続き完了次第、来日予定とのことですが、全て来日したとしても、介護を必要とする人数から考えると、あまりに少なすぎるのです。

たしか、テレビなどの情報番組では、団塊世代全員が後期高齢者になる2025年には、介護分野で担い手34万人が不足するとの試算があり、介護人材確保は喫緊の課題のはずです。

とはいえ、日本の周辺の国、韓国や中国、台湾、タイなどでも、介護人材は不足しており、奪い合いになっているのです。

6ー1. 申請者が少ない理由は日本語にある

在留資格「技能実習・介護」では、次のように日本語の能力が求められています。

入国時N4を持っていること、1年後N3の取得義務があります。

(日本語能力試験:N1 :幅広はばひろ場面ばめん使つかわれる日本語にほんご理解りかいすることができるから、N5:基本的きほんてき日本語にほんごをある程度ていど理解りかいすることができる)

Japanese test level from N1 to N5

N3:日常的にちじょうてき場面ばめん使つかわれる日本語にほんごをある程度ていど理解りかいすることができる

とあります。

この制度、入国後1年以内に「N3程度」に合格すれば最長5年間働けるようになります。

しかし、不合格なら1年で帰国することになってしまうのです。

この日本語の壁が、大きなリスクとして、外国人を遠ざけているのです。

7. まとめ

  • 介護+技能実習)介護現場にも外国人を 技能実習生として受け入れる
  • 技能実習制度の建前は開発途上国等へ技能等の移転を目的としている
  • しかし、実体は外国人の酷使の現場になっている。
  • 今回の改正でどこまで改善されるかが焦点に。
  • 介護も技能実習制度の餌食になるのか。
  • 2018年12月1日現在、在留資格「技能実習・介護」での来日実習生は247人
  • 申請者が少ない理由は日本語にある