在留資格に関する規制緩和、国家戦略特区構想のもと、熊本県/福島県で年内にも

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このブログでも、いままで規制緩和により地域振興を図る「国家戦略特区」について、たびたびお伝えしてきました。

今回も「国家戦略特区」での規制緩和に関するお話です。

それも、熊本と福島という大きな地震災害により甚大なダメージを受けた両県での取り組みについてです。

まずは、熊本から。

1. 熊本での外国人留学生の起業支援を目的とした在留資格の基準緩和について

毎日新聞Web版2017年5月23日付け記事「国家戦略特区に申請 外国人留学生の起業支援/熊本」から。

この記事によると、5月22日に熊本県は内閣府に対して、「外国人留学生の起業支援を目的とした在留資格の基準緩和」について申請ました。

外国人留学生が大学などを卒業後に、熊本での起業予定を前提としています。

卒業した留学生が、起業する場合には、在留資格「経営・管理」を取得する必要があります。

その際に、卒業したばかりとはいえ、「500万円以上の資本金」か、「二人以上の常勤職員を雇用する」ことのどちらかが求められます。

このハードルは、非常に高く、ほとんどの卒業生はこれらの要件により、日本での起業を断念すると行っても過言ではありません。

留学生はほとんどの場合、卒業までに500万円のお金なんかもっていません。

よって、よい起業のアイデアがあっても、日本では起業できないのです。

1-1. 起業要件を半年間猶予

そこで、熊本県が内閣府に申請した内容は、この2つの要件を6カ月間猶予するというものです。

例えば、500万円は借入金でも構いません。

約半年間、スポンサー集めができることになります。

1-2. 起業支援の施設に入居した場合は資本金を300万円に

さらには、熊本県などが指定した起業支援の施設に入居した場合には、この資本金の額を500万円以上から「300万円」以上に引き下げるというものです。

まだ道半ばであり、日本人並みの扱いとはいえませんが、起業の意欲がある外国人にとって、少しは良い方向に行くことでしょう。

熊本県は、外国人からの申請に合わせて、これらの外国人が相談する際の窓口の創設や投資家、ビジネスパートナーとの出会いを創る事業もはじめるということです。

2.福島から国家戦略特区、ロボット産業や医療機器産業など申請へ

福島民報2017年5月24日付け記事「被災地から国家戦略特区 県、ロボット産業など申請へ」から。

政府は、「国家戦略特区」構想を年内にも東日本大震災の被災地から指定すると発表しました。

それを受けて福島県は、「ロボット関連産業」と「医療機器産業」の振興に向け計画を申請する方向で現在検討中とのことです。

本ブログで取り上げている在留資格関連では、このうち医療機器産業で規制が緩和される方向で検討中です。

私は正直言って、「医療機器産業の分野で、外国人の在留資格に関する規制緩和ってあるの?」と思いました。

しかし、調べてみると、医療機器産業に従事している外国人研究者の福島県内への長期滞在が可能となる外国人在留資格の緩和などが求められているようです。

一方のロボット関連産業のおける規制緩和ですが、具体的には「ドローンの飛行許可」に関する規制緩和です。

3.まとめ

政府が推し進める国家戦略特区構想のもと、今回は大規模地震被害地である熊本県と福島県からの申請が行われる予定です。

  • 熊本県で、留学生外国人が卒業したときの起業に関するハードルが低くなる。
  • 福島県で、医療機器産業に従事している外国人研究者が福島県内への長期滞在可能となるビザ取得が緩和される。