法務省速報 平成28年における難民認定者数等について

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先日2月10日に法務省から「平成28年における難民認定者数等について(速報値)」というプレスリリースがありました。

概要を引用すると以下のとおりです。

・難民認定申請者数は10,901人で,前年に比べ3,315人増加し,過去最多。
・難民認定申請の処理数は8,193人で,前年に比べ4,295人増加。
・難民認定者数は28人(うち2人は不服申立手続における認定者)で,前年に比べ1人増加。このほか,人道上の配慮を理由に我が国での在留を認めた者が97人であり,これらを合わせると125人に対して,難民認定申請の結果,我が国での在留が認められたこととなる。

 

 

では、公表されているデータで詳細を追ってみましょう。

まずは、難民認定申請者数の推移ですが、図①に示すように申請者数は平成19年から見ても毎年右肩上がりの推移を示していますね。

なんと、昨年は10,901人も難民申請しているのです。

では、次に行く前に難民申請者の出身国籍はと言うと、79か国(無国籍を除く。)にわたっており,主な国籍は,インドネシア1,829人,ネパール1,451人,フィリピン1,412人,トルコ1,143人,ベトナム1,072人,スリランカ938人,ミャンマー650人,インド470人,カンボジア318人,パキスタン289人となっています。

個人的には、パレスチナやシリア、アフガニスタンなんかが多いのかと思いましたが、発表にはならないほど少ないのですね。

(パレスチナは正式に国家とは認められていませんが)

次に、難民認定者の推移ですが、図②のように平成25年は6人と非常に少なかったのですが、最近ちょっと右肩上がりぎみといったところで、28名となっています。

この数が、たまにTVで議論されていますが、「日本は世界中の先進国の中で一番難民受け入れ数がダントツに少ない」といわれている数字ですね。

「日本は世界中の先進国の中で一番難民受け入れ数がダントツに少ない」と言われることに関しては、たしかに真実だと思いますが、それってどのような意味があるのでしょうか。

例えば、ドイツではメルケル首相の考えにより、ほぼスルー状態で難民を受け入れています。

最近は、ISILからのテロの影響を受けて、ある程度の確認は行われているとのことですが。ほぼ、ノーチェックのようです。

それに対して一昨年前(平成28年)の日本での不認定者の主な申立て理由を見てみると、下記のようになっています。

  1. 本国における政治的活動を理由に,対立政党の構成員や関係者等から危害を加えられるおそれを申し立てるもの(約29%)
  2. 借金問題や遺産相続など主に財産上のトラブルを申し立てるもの(約23%)
  3. 地域住民や交際相手等との間に生じたトラブルや暴力事件等に起因する危害のおそれを申し立てるもの(約13%)
  4. 本国あるいは本邦における政治的活動を理由に本国政府から迫害を受けるおそれを申し立てるもの(約7%)
  5. 民族的少数派であることに起因する差別・迫害のおそれを申し立てるもの(約5%)
  6. 本国での生活苦や本邦での稼働継続希望など個人的事情を申し立てるもの(約5%)

これらのうち、難民に該当するのは、1、4番で他の理由の申請は、申請のための理由としか思えませんね。

では1番の不許可理由を見てみると、

「申請者の申立てをすべて検討したが差別の範ちゅうにとどまっており,統 治機構による直接的・間接的な迫害に当たるものとは認められない」

「申請者が主張する迫害主体は本国政府ではなく,B族の組織のメンバーであるが,本国情勢に係る客観的情報に照らし,本国政府当局が,民族組織などによる違法行為について,特定の個人・集団を対象として意図的に放置,助長している状況にあるとは認められず,申立てのあった事案についても同様の対応が見込まれる」など、

難民の定義にそぐわない理由の申請が多いことがわかります。

4番の然りで、「反政府組織Jの一般メンバーにすぎず,その活動内容も会合やデモに一参加者として参加した程度であった上,現在は活動に参加していないこと,また,本国の家族は平穏に暮らしていることなどからすれば,帰国した場合,条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められない」

「申請者は,反政府デモにおいては一参加者にすぎず,また,反政府組織においては一般メンバーにすぎないこと,本国の家族は平穏に暮らしていることなどからすれば,帰国した場合,条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められない」

など、こちらも難民としては認められない理由での申請です。

事実としてアスコット行政書士事務所にも、「母国で借金取りがいるから帰ることができない」「ケンカ相手がいるから帰ったらボコボコにされる」などの理由により、難民申請をしてほしいと懇願する輩は多いのです。

ここまで、報道して難民認定数が少ないと言っている報道はあるのでしょうか。

ちゃんと、国連の定義する難民の定義に則って、難民申請を審査している入国管理局の大変さがよくわかります。

難民申請しても不許可であれば半年は就労できません。

しかし、不服申立てなどして半年在留していれば、就労も可となります。

わざわざ就労ビザをとる手間もかからない便利な点を怪しい外国人に利用されているとしか思えないのです。

日本政府の難民政策/在留資格に関する政策をちゃんとしてもらいたいと思う今日この頃です。

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