永住者と定住者の違いとは/それぞれの定義と社会的信用の違い

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突然ですが、在留資格「永住者」と「定住者」のちがいって何だかわかりますか。

意外とそれぞれをちゃんと理解していないですよね。

わたしもですが…。(笑)

永住者」は永住権をもった人であるくらいは想像できますが、「定住者」は今ひとつなんだかわからない。

定住(ていじゅう)する人?

身分系の4つの在留資格のうち、「日本人の配偶者等」と「永住者の配偶者等」は、その名前から、どのような資格であるか容易に想像できますよね。

永住者と定住者の違いは何ですか?」という質問は本当に多いのです。

確かに入国管理局の定義を見ると、漠然と違いはわかるのですが、実際のところどのように違うのか、そこが今日のポイントです。

そんな方に、「永住者」と「定住者」のちがいを説明します。

 永住者定住者
在留期間無期限6月又は1年、3年、5年
資格取得後の更新不要必要
就労活動の制限なしなし
再入国許可必要必要
退去強制対象となる対象となる
参政権なしなし

1. 在留期間・資格取得後の更新

在留期間に関しては、永住者は「無期限」であり、基本的に犯罪などを起こさなければ、死ぬまで日本で生活することができます

また、定期的に在留期間更新許可申請を行う必要もありません。

それに対して、定住者は一定の在留期間が設けられています

6月(ろくつき=6ヶ月間のこと)又は1年、3年、5年。

このくらいの違い、当たり前だと思う方が多いと思いますが、定住者にとっては、あまり馬鹿にはできません。

1年毎の更新は面倒くさい」、「5年後の更新は忘れてしまう」という方が多いのです。

結局どちらでも、知らないうちに期限切れになってしまう人は、ある一定の確率で発生してしまいます。

期限切れになると大変です。

よくある質問に「定住者でしたが、更新を忘れました。どうにか、なりませんか?」というものです。

期限が切れたときから、不法滞在者ということになります。

クリックで拡大します。

その点、永住者になれば、更新忘れの問題は確実になくなります。

ただし、永住者といえども、「在留カードの期限」はあるので、一生同じ在留カードを使い続けるということはありません。

現に有する在留カードの有効期間の満了日の2か月前から有効期間満了日までに更新が必要です。

左図に在留カードの確認すべきポイントを示すので、期限が近い人は、注意してみてください。

また、永住者だからと言っても、永住権を失ってしまうこともよくあります。

永住者が永住権を失ってしまう場合については、下記の記事を御覧ください。

一方、定住者は6月又は1年、3年、5年後に在留期間が終了するので、引き続き在留希望の方は、在留期間更新許可申請手続き必要で、在留カードの更新も同時に行われます。

2. 就労活動の制限

永住者も定住者も、就労活動(仕事)の制限はありません

どんな職種でも週に何時間でも行うことができます。

しかし、1週間40時間、1日8時間や法定時間外労働の労働基準法は守らなければなりません

働きすぎには気をつけましょう。

就労活動については、永住者と定住者の違いはありませんね。

3. 再入国許可

みなし再入国許可」も含めて、永住者、定住者とも、現に有する在留期間の範囲内で、5年間みなし再入国許可は1年間)を最長として決定されます。

この期間を過ぎてから入国しようとしても、それぞれの在留資格は失われているので、注意が必要です。

永住者といえども、再入国許可で決まった年限以上に外国で過ごすと在留資格「永住者」を失うことになります。

泣き言を言っても永住権は返ってきません。

定住者ビザも同様です。

4. 退去強制

定住者や永住権を持っている「永住者」といっても、基本的には外国人なので、退去強制事由に該当すれば、退去強制の対象とされます。

普段からよい素行が求められています。

素行が悪く永住権を失うケースについては、以下の記事を参考にして下さい。

5. 参政権

定住者、永住者ともに外国人なので参政権(特に国政)は、ありません

6. 上記比較表には載っていない違い

永住者の方が、

  • 社会的信用が高い(例:住宅ローンが借りやすい)
  • 離婚・死別しても在留資格の変更が不要である。
  • 永住者と結婚した外国人配偶者の在留資格変更許可され「永住者の配偶者等」になります。例:就労資格で在留していた外国人が永住許可を受けた場合、その配偶者は、従前の「家族滞在」から「永住者の配偶者等」へ在留資格の変更ができます。

→この許可がOKになると、配偶者は「就労不可」から、就労に関し「制限なし」になります。

  • 扶養している未婚、未成年の実子「家族滞在」から「定住者」の在留資格変更可能です。例:就労資格で在留していた外国人が永住許可を受けた場合、扶養している未婚、未成年の実子は「家族滞在」から「定住者」へ在留資格変更が許可されます。

→この許可がOKになると、その実子は「就労不可」から、就労に関し「制限なし」になります。

などのさまざまなメリットがあります。

しかし、永住者として許可されるには、ハードルが非常に高い(申請書類が多い、要件をクリアすることが困難、日本への貢献が求められる等)という面も持ち合わせています。

永住者になるメリットについては、以下のブログも参考にして下さい。

7. 永住者、定住者の定義

それぞれの定義は、以下のページで説明しています。

参考にして下さい。

8. 帰化の場合には

ところで、上記の項目ですが、帰化した場合には、どこが違ってくるかわかりますか。

帰化した場合も「就労活動の制限」はありません

帰化は「日本人になった」と考えるので「再入国許可」は不要「退去強制」は対象外参政権「あり」となります。

帰化をされた方にお話を聴くと、参政権の付与により「日本人になった感」があるということです。

永住と帰化の違いについては、以下のブログを御覧ください。

9. ケント・ギルバート氏の場合

ちょっと、話は横道にずれてしまいますが、タレントで弁護士、会社経営者のケント・ギルバート氏は、在留資格「定住者」のままだそうです。

在留期間は最長の5年ですが、それでも更新の申請は面倒くさいそうです。

1980年に来日したギルバート氏ですが、当時は永住者になるには20年以上日本に居住していないと取得できなかったとのこと。

そのまま、面倒くさくて定住者のままだということです。人それぞれですね。

10. まとめ

永住者と定住者の違いは以下の通りです。

永住者のほうが

  • 在留期間・資格取得後の更新が不要
  • 社会的信用が高い(例:住宅ローンが借りやすい)
  • 離婚・死別しても在留資格変更不要になる

★帰化の場合には、日本人として扱う(再入国許可」は不要、「退去強制」は対象外、参政権「あり」)