資格外活動許可とは/労働時間の制限,申請時必要書類

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皆さんは、アルバイトの経験ありますか?

日本では、アルバイトを短縮して「バイト」なんて言いますが、その語源はドイツ語の「Arbeit(労働)」にあります。

日本では、「Part-time job」の意味で使われますが、ドイツでは労働そのものなのですね。

そのアルバイトですが、入国管理局に許可を取らないで行っている人も多いですよね。

本当は違法なのです。気をつけてください。

つい最近もあるテレビ局が、不法就労違法外国人の摘発を取り上げる番組を放映していました。

ところで、日本でアルバイトを行う場合に、入国管理局にどのような手続が必要なのでしょうか。

ズバリ答えは「資格外活動許可」を取得することです。

今までも、時あるごとに資格外活動許可については、取り上げてきましたが、もう一度、再確認の意味も込めて確認しましょう。

1. 入国管理法 第19条の主旨

入国管理法 第19条には、資格外活動について以下のように定めています。

『身分系在留資格以外を持つ外国人は、許可された在留資格に応じた活動以外に、収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行おうとする場合には、あらかじめ資格外活動の許可を受けていなければなりません。』

つまり、ワーキングビザ(就労系在留資格)やノンワーキングビザ(非就労系在留資格)を持つ外国人は、在留資格ごとに定められている活動以外を行う場合、かつ収入が発生する事業を運営したり、報酬もらったりするような活動を行うときには、「資格外活動許可」を取得する必要があると言うことです。

さらにいうと、「活動をする前に許可を取得する必要があるのです。

※身分系在留資格というのは、「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」「永住者」のことです。

1-1. 教育又は研究を補助する活動の例外

「留学」の在留資格をもっている外国人が、在籍する大学又は高等専門学校(第4学年、第5学年及び専攻科に限る。)との契約に基づいて報酬を受けて行う教育又は研究を補助する活動については、資格外活動の許可を受ける必要はないという例外があります。

つまり、留学生である大学生が所属している研究室の授業のお手伝い程度のことを行い、報酬が発生することであっても資格外活動許可は不要とされています。

この例外を活用している留学生は、たくさんいて、たとえば、大学院生として、すでに修士論文を提出および発表後、残りの数ヶ月を自分の所属する研究室で、教授の授業の手伝いをして稼ぐことについては、資格外活動許可が不要なのです。

1-2. 家族滞在の外国人が理解できていない

現場で感じるのは、家族滞在ビザで来日している外国人が資格外活動許可を理解していないことです。

たしかに、彼ら外国人は日本に来る前に、日本の入管法を勉強してきたわけではないので、日本政府がこれだけ厳格に在留資格制度を運営していることを知りません。

ほとんどの人が、「アルバイトくらいはよいのでしょう」と考えていますし、もしくは、全く意識していません

アルバイトをはじめてから資格外活動許可を取得したい依頼する人が多いのです。

きっと、アルバイト先の雇用主に、「資格外活動許可を持っているよね」と質問されて、焦って我々行政書士にコンタクトしてくるのだと思います。

この段階で入管法的には、アウトなのですが…。

この辺が、どうにかならないものかと思うのです。

2. 審査基準

現に有する在留資格に関する活動の遂行を阻害しない範囲内であり,かつ相当と認めるとき。

これが資格外活動許可を与えるかどうかを決める審査基準です。

つまり、持っている在留資格の許す活動、たとえば「留学」であれば、学生として学校で学ぶことが、できなくなるほど忙しくならない程度あり、かつ、適当と認められるようなときとされています。

よって、週28時間以内で、かつ、風俗業などは許されません

3. 資格外活動許可には2種類ある

3-1. 個別に指定される許可

入国管理局長が、アルバイトの雇用先の名称および所在地、業務内容その他の事項を個別に指定して許可するものです。

つまり、申請に基づいて、アルバイト先や業務内容などを指定した上での許可です。

3-2. 包括的許可

一方、そのようなアルバイト先指定がないのが、この包括的許可です。

ほとんどの場合が、この包括的許可ではないでしょうか。

3-2-1. 週28時間までの就労制限

テレビでよく紹介されているので、知っている人も多いはずです。

1週間トータルで、28時間までしかアルバイト時間として働くことができないということです。

留学生としては、勉学をおろそかにしてはいけないということから、「週28時間に制限」されています。

審査基準を守ることということですね。

ただし、所属している学校が夏休み、年末年始休暇、春休みなどの長期休業期間であるときには、一日について8時間以内まで許されることになります。

3-2-2. 風俗業は不可

現在、いろいろな風俗がありますが、以下のような形態の風俗はすべてアルバイト先とすることはできないのです。

  • 風俗営業若しくは店舗型性風俗特殊営業
  • 無店舗型性風俗特殊営業
  • 映像送信型性風俗特殊営業
  • 店舗型電話異性紹介営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業

3-2-3. この許可は学校に所属している間だけ有効であること

つまり、所属している学校(大学や大学院、専門学校)を退学した/された場合には、即アルバイトもできなくなるということです。

最近では、有名ラーメン店「一蘭」で、ベトナム人留学生が、在籍していた日本語学校を退学処分になっても、働き続けていたという事件がありました。

3-2-4. 入国時に上陸許可と同時申請・取得も可能

制限ばかりかというと、そうではありません。

留学生は、上陸時成田空港や関西国際空港などで入国時)に、資格外活動許可申請ができます

提出書類は、入国管理局のHPにありますが、記入する項目は少なく、「国籍・地域」「生年月日」「性別」「氏名」と入国時のサイン・日付のみです。

入国前にダウンロードし、記入しておきましょう。

いちいち、入国後に入国管理局に行って申請しなくても良いということです。

注意!

留学生は上陸許可と同時に資格外活動許可申請できるのですが、他の在留資格の方同時申請できません。

4. 必要書類(入国後申請する場合)

  • 資格外活動許可申請書
  • この申請に係る活動の内容を明らかにする書類 1通
  • 在留カードとパスポートを提示

以上の3点です。

5. 資格外活動許可書とは

5-1. 証印シールまたは資格外活動許可書の交付

図示するようなシールがパスポートにはられるか(証印シール)、資格外活動許可書に「新たに許可された活動内容」として、「出入国管理及び難民認定法施行規則第19条第5項第1号に規定する活動」と書かれます。

出入国管理及び難民認定法施行規則第19条第5項第1号に規定する活動とは、週28時間以内の制限と風俗業不可のことです。

6. まとめ

  • 入国管理法 第19条「資格外活動許可」とは、もっている在留資格で決められている活動内容以外の活動を、収入を伴う事業を営むとか、報酬を得て行うときに、事前に入国管理局に申請する許可のこと。
  • 資格外活動許可には、個別に指定される許可と包括許可の2種類ある。
  • 包括許可には、「週28時間以内の就労」と「風俗業不可」の制限がある。
  • 留学生は、入国時に上陸許可と同時取得もできる。