難民認定されるとどのような権利が得られるのか

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難民認定数が極端に少ないと言われる日本。

平成29年は、難民申請者数19,629人に対して、難民認定者数は20人。

その他、難民認定されたわけではないのですが、在留特別許可を受けた人など人道上の配慮を理由に在留が認められ在留許可を受けた者の数は、45人でした。

普段の報道や当ブログでも、難民認定申請者数と認定者数に目がいってしまいがちですが、難民認定されると、どうなるのでしょうか。

言い換えると、難民認定されると、どのような権利が与えられるのでしょうか。

今日は、難民認定後の得られる権利について、みてみましょう。

1. 在留資格「定住者」が与えられる

これって、簡単に書かれていますが、難民の人にとっては、非常に大きなことなのです。

つまり、難民たるがゆえに、母国で待ち構えている迫害や暴力の恐怖から開放され、安心して生活ができるということを意味します。

当然、日本での在留に問題なければ、在留期間更新許可申請を行い、末永く日本で暮らすことができます。

定住者という、身分系在留資格であることから、当然、就労制限はありません

まずは、日本での仕事を見つけることが大事です。

就労制限がないゆえに、学歴や職歴によらない仕事選びが、可能というわけです。

どうせならば、特技や趣味を活かした職につくこともできるかもしれません。

2. 政府の支援も受けられる

日本で暮らしていくために必要な支援として、政府による半年間の日本語学習プログラム職業紹介を受けることができます。

3. 永住許可要件が緩和される

難民認定を受けたばかりの人にとっては、永住権なんてまだまだ先の話と言いたいのですが、意外と早く取れます。

一般的な外国人の場合、日本に10年以上住み、そのうち5年以上を就労ビザで働いていないといけないのです。

しかし、難民認定されると、そのような要件はなくなり、5年以上継続して日本で生活していれば永住許可申請をすることができます

さらに、

独立生計要件を満たさなくとも、法務大臣の裁量により永住許可を受けることができます。

独立生計要件については、以下の記事を参考にしてください。

4. 難民旅行証明書の交付

「これって何?」と思う人もいるかも知れません。

難民の人は、基本的に母国の政府から迫害を受けて出国せざるを得なかった人が多いのです。

そのような場合、当然、母国の政府は旅券(パスポート)を発行してくれないことが多く、多くの難民はパスポートを持っていません。

それでは、経済的な問題を解消した場合でも、海外に旅行できなくなってしまいます。

そこで、日本政府は、パスポートに代わる「難民旅行証明書」を交付し、交付を受けた難民は、その証明書に記載されている有効期間内であれば、何度でも日本から出入国することができます

5. 難民条約に定める日本人と同じような権利が保証される

国民健康保険、国民年金や児童扶養手当、福祉手当などの受給資格が得られる事になっています。

6. まとめ

日本では、認定者数が極端に少ないと言われている難民ですが、一度認定されると、得られる権利は大きい。

  • 在留資格「定住者」が与えられる。就労制限はない。
  • 母国で待ち構えている迫害や暴力の恐怖から開放され、安心して生活ができる。
  • 政府による半年間の日本語学習プログラムや職業紹介を受けることができる。
  • 永住許可要件が緩和され、独立生計要件を満たさなくも、且つ、5年以上継続して日本で生活していれば、永住許可申請をすることができます。
  • 難民旅行証明書が交付され、外国に旅行ができる。
  • 難民条約に定める日本人と同じような権利が保証され、国民健康保険、国民年金や児童扶養手当、福祉手当などの受給資格が得られる。