在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動(教授、芸術、報道の活動並びに経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、企業内転勤、興行の項の下欄に掲げる活動を除く。)。

前提として,学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術又は知識を必要とする活動又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性に基づく一定水準以上の専門的能力を必要とする活動でなければいけません。

在留期間

5年、3年、1年又は3ヵ月

該当例

機械工学等の技術者,通訳,デザイナー,私企業の語学教師など

 

典型的な事例

  • 本国において工学を専攻して大学を卒業し、ゲームメーカーでオンラインゲームの開発及びサポート業務等に従事した後、本邦のグループ企業のゲーム事業部門を担う法人との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、同社の次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計、総合試験及び検査等の業務に従事するもの。
  • 本国において工学を専攻して大学を卒業し、ソフトウェア会社に勤務した後、本邦のソフトウェア会社との契約に基づき、月額約35万円の報酬を受けて、ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービスに従事するもの。
  • 本国において電気通信工学を専攻して大学を卒業し、同国にある日本の電気通信設備工事業を行う会社の子会社に雇用された後、本邦にある親会社との契約に基づき、月額約24万円の報酬を受けて、コンピュータ・プログラマーとして、開発に係るソフトウェアについて顧客との仕様の調整及び仕様書の作成等の業務に従事するもの。
  • 本国において機械工学を専攻して大学を卒業し、自動車メーカーで製品開発・テスト,社員指導等の業務に従事した後、本邦のコンサルティング・人材派遣等会社との契約に基づき、月額約170万円の報酬を受けて、本邦の外資系自動車メーカーに派遣されて技術開発等に係るプロジェクトマネージャーとしての業務に従事するもの。
  • 本国において工学、情報処理等を専攻して大学を卒業し、証券会社等においてリスク管理業務、金利派生商品のリサーチ部門等に所属してシステム開発に従事した後、本邦の外資系証券会社との契約に基づき、月額約83万円の報酬を受けて、取引レポート、損益データベース等の構築に係る業務に従事するもの。
  • 建築工学を専攻して本邦の大学を卒業し、本邦の建設会社との契約に基づき、月額約40万円の報酬を受けて、建設技術の基礎及び応用研究、国内外の建設事情調査等の業務に従事するもの。
  • 社会基盤工学を専攻して本邦の大学院博士課程を修了し、同大学の生産技術研究所に勤務した後、本邦の土木・建設コンサルタント会社との契約に基づき、月額約30万円の報酬を受けて、土木及び建築における研究開発・解析・構造設計に係る業務に従事するもの。
  • 本国において電気力学、工学等を専攻して大学を卒業し、輸送用機械器具製造会社に勤務した後、本邦の航空機整備会社との契約に基づき、月額約30万円の報酬を受けて、CAD及びCAEのシステム解析、テクニカルサポート及び開発業務に従事するもの。
  • 電子情報学を専攻して本邦の大学院博士課程を修了し、本邦の電気通信事業会社との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、同社の研究所において情報セキュリティプロジェクトに関する業務に従事するもの。
  • 本国の大学を卒業した後、本邦の語学学校との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、語学教師としての業務に従事するもの。
  • 経営学を専攻して本国の大学院修士課程を修了し本国の海運会社において、外航船の用船・運航業務に約4年間従事した後、本邦の海運会社との契約に基づき、月額約100万円の報酬を受けて、外国船舶の用船・運航業務のほか、社員の教育指導を行うなどの業務に従事するもの。
  • 本国において会計学を専攻して大学を卒業し、本邦のコンピュータ関連・情報処理会社との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、同社の海外事業本部において本国の会社との貿易等に係る会計業務に従事するもの。
  • 国際関係学を専攻して本邦の大学院を修了し、本邦の航空会社との契約に基づき、月額約20万円の報酬を受けて、語学を生かして空港旅客業務及び乗り入れ外国航空会社との交渉・提携業務等の業務に従事するもの。
  • 本国において経営学を専攻して大学を卒業し、経営コンサルタント等に従事した後、本邦のIT関連企業との契約に基づき、月額約45万円の報酬を受けて、本国のIT関連企業との業務取引等におけるコンサルタント業務に従事するもの。
  • 本国において経営学を専攻して大学を卒業した後、本邦の食料品・雑貨等輸入・販売会社との契約に基づき、月額約30万円の報酬を受けて、本国との取引業務における通訳・翻訳業務に従事するもの。
  • 本国において経済学、国際関係学を専攻して大学を卒業し、本邦の自動車メーカーとの契約に基づき、月額約20万円の報酬を受けて、本国と日本との間のマーケティング支援業務として、市場、ユーザー、自動車輸入動向の調査実施及び自動車の販売管理・需給管理,現地販売店との連携強化等に係る業務に従事するもの。
  • 経営学を専攻して本邦の大学を卒業し、本邦の航空会社との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、国際線の客室乗務員として、緊急事態対応・保安業務のほか、乗客に対する母国語、英語、日本語を使用した通訳・案内等を行い、社員研修等において語学指導などの業務に従事するもの。

 

人文知識分野

次の学歴要件、または実務経験要件のいずれかの要件
  • 従事しようとする業務に必要な技術もしくは知識に係る科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと。(外国の大学も含む。)
  • 従事しようとする業務に必要な技術又は知識に係る科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了したこと。
  • 10 年以上の実務経験を有すること。(なお、この年数には大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に係る科目を専攻した期間を含む。)
報酬要件

申請人が日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

技術分野

次の学歴要件、または実務経験要件のいずれかの要件
  • 従事しようとする業務に必要な技術もしくは知識に係る科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと。(外国の大学も含む。)
  • 従事しようとする業務に必要な技術又は知識に係る科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了したこと。
  • 10 年以上の実務経験を有すること。(なお、この年数には大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に係る科目を専攻した期間を含む。)

(※特例)申請人が情報処理に関する技術又は知識を要する業務に従事しようとする場合で、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格し又は法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する資格を有しているときは、学歴要件、実務経験要件は適用されない。

報酬要件

申請人が日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

国際業務分野

実務経験要件

従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること(ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない。)

報酬要件

申請人が日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

A:「技術」、B:「人文知識」の場合

通常の場合

(イ) 当該技術・知識に関連する科目を専攻して、日本もしくは海外の大学院・大学・短大を卒業した人
(ロ) 当該技術・知識に関連する科目を専攻して、日本の専門学校を卒業した人
(ハ) 10年以上の実務経験を有する人

上記イロハのいずれかに該当する必要があります。(イ)と(ロ)が学歴、(ハ)が職歴に基づいた要件ですね。

学歴のポイントは、(イ)の大卒の場合は日本の大学でも海外の大学でも大丈夫ですが、(ロ)の専門学校の場合、日本の専門学校に限られています。つまり海外の専門学校卒業生は除外されています。

(ハ)で求められている職歴10年以上には、大学や専門学校でこの分野を学んだ期間も含んで良いとなっています。

情報処理技術試験に合格、もしくは資格を有する場合

ここに規定されている試験、資格を有すること

C:「国際業務」の場合

(イ) 翻訳,通訳,語学の指導,広報, 宣伝又は海外取引業務,服飾若しくは室内装飾に係るデザイン,商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。
(ロ) 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。ただし大学を卒業した者が翻訳,通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない(=実務経験は必要無い)。

(イ)が業務内容の要件、(ロ)が職歴の要件であり、どちらも満たす必要があります。

ポイントは(ロ)の後半、大卒者が翻訳通訳などに従事する場合、職歴が必要ないと言う部分です。

大卒であれば、理系の大学であろうが、文系の大学であろうが、職歴無しで翻訳通訳としてこの在留資格を取得することが可能です。

共通の要件

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

外国人だからと言って、日本人より安い給料で雇用することはできません。